本研究の目的は、地方中小自治体における「インフォーマルケアシステム(ICS)」構築促進に資する支援方法を明らかにすることにある。研究方法は、「ICS構築支援主体」(行政/社会福祉協議会等)、「ICS構築実施主体」(地域活動団体/実践者)を対象とする聞き取り調査によってシステム構築の現状と課題を明らかにするとともに、20歳以上男女3,250名を対象とする質問紙調査によって「支援活動」に対する住民の意識と態度を分析した。その結果、ICS構築のためには、「実施主体」「支援主体」の連携により、「支援対象者」の生活困難の様態と支援の意義を可能な範囲で周知する「地域住民」対象啓発事業の必要性を確認した。
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