研究分担者 |
淺沼 太郎 大正大学, 人間学部, 講師 (30365853)
鷲見 宗信 大正大学, 人間学部, 講師 (40646915)
石川 到覚 大正大学, 人間学部, 名誉教授 (50119400)
勝野 隆広 大正大学, 仏教学部, 准教授 (60459253)
吉水 岳彦 大正大学, 仏教学部, 講師 (10709885)
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研究実績の概要 |
1)仏教思想がソーシャルワーク価値にどの程度有用かの意識調査(量的調査)を,仏教とソーシャルワーク両方に関心があると思われる日本仏教社会福祉学会会員に対して行った.下記が概要である.期間:2014年12月中旬~2015年1月末。対象:日本仏教社会福祉学会全会員に対するアンケート調査(全数調査).回収率:23.1%. 2)分析方法.意識調査に関しては,単純集計のみをおこなった. 自由記述欄に関しては, 一つ一つの回答を丁寧に読み込むことにくわえて, 自由記述の内容を全体の傾向として捉えるために, KH Coder(Ver.2.beta.31)を用いて, 一つの文脈頻出語の抽出, 各回答を特徴づける関連語の分析,抽出された語の用いられ方(元の文脈)の比較検討をおこなった. 3)考察およびまとめ.ソーシャルワークの価値を仏教思想と関連づけて考えていく際に手がかりとなるのは, 「人々のエンパワメント」「社会結束」であろう. この2つは意識調査でも仏教思想に基づいて説明をし直すことが望ましいの割合が多かった. かつKHCoderでも, 人や社会が, 縁起, 仏性, 環境, 自然など, グローバル定義とは異なる言葉との強い関連が示されている. 今後は, この二つの概念に関する自由記述をより丁寧に読み込み, 必要があればインタビュー等の追加調査をおこなう必要がある. 4)海外の仏教者に対する社会福祉の実践価値に対する聞き取り. 「仏教ソーシャルワークと西洋専門職ソーシャルワーク」と題したフォーラムに石川,新保が参加し, ネパール,タイ,スリランカ,ベトナムの研究者と意見交換を行った.また,石川,新保は中国の先進事例の聞き取りに法喜寺(杭州)に行き,聞き取りを行った.
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