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2014 年度 実施状況報告書

アウトリーチ型生活支援システムの国際比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 25380776
研究機関東洋大学

研究代表者

小林 良二  東洋大学, 社会学部, 教授 (10137010)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードアウトリーチ / 見守り相談室 / 日韓比較研究 / 地域福祉コーディネーター
研究実績の概要

1. 本年度は昨年度に引き続き、国内と韓国における高齢者等に対する見守り支援・生活支援にかかる文献研究とアウトリーチ活動に関する研究を行った。
2.国内においては、まず、東京都墨田区の地域包括支援センターに付設されている「見守り相談室」で毎月開催される事例検討会に出席し、見守り活動についてのアドバイスを行うとともに、当該相談室が作成する見守り相談記録を提供してもらい、その結果の分析を行った。また、文京区社会福祉協議会で行われている地域福祉コーディネーターの活動を支援し、行動記録の分析方法についての研究を行い、個別支援データと地域支援データの分析を行い、さまざまな知見を得た。また、地域福祉コーディネーターが活動する地域住民のうち、町内会・自治会関係者への調査を実施し、住民がどのような条件のもとで、地域の自主的な支援活動に参加するかについての基礎データを得た。
3.昨年に引き続いて、韓国大邱市を訪問し、地域の見守りネットワーク形成に関する比較研究を行った。すなわち、墨田区の研究成果から、見守り相談員が形成するネットワークの事例を紹介するとともに、大邱市で行われている見守り(ドルボミ)活動の事例を現場の職員から提供してもらい、日韓の関係者による合同事例研究会を開催してアウトリーチの比較研究を行い、両国の間の共通性と差異を確認した。日本では、住民を中心とする支援ネットワーク形成が重視されているのに対して、韓国では行政が中心となって見守り活動が行われていることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度は、研究代表者が諸事情により、秋季に予定していたフィールド調査や研究活動がかなり遅れてしまった。冬季に入ってから、研究活動を再開し、現場での研究会、調査の実施、海外での合同研究会などを実施することができき、ほぼ予定の研究活動を実施することができたが、予算の執行については、次年度に回すなどの事態が生じている。来年度は最終年度なので、これまで収集したデータの解析や一般化・理論化を精力的に進めたい。

今後の研究の推進方策

来年度は、これまで収集したデータの解析を進めるとともに、先行研究で得られた知見とのすり合わせを行い、具体的な成果を発表することとする。具体的には、2つの関連学会での報告、現場職員と連携した研究会、などを通して、成果を発表することとしている。

次年度使用額が生じた理由

研究代表者の事情により、予定していた研究活動が遅れてしまったことが最大の原因である。しかし、昨年度後半には活動を再開し、外部との研究協力体制を構築したこと、また、平成27年3月には、住民調査を実施しており、その費用は、平成27年度の支出となっている。

次年度使用額の使用計画

今年度は最終年度になるので、これまで収集したデータを分析して成果を報告することとする。まず、関連の2つの学会での報告を行うとともに、これまでの成果を、研究者、現場職員を招いて検討してもらうためのシンポジウムを開催することを予定している。また、韓国大邱市における共同研究のための訪問も予定している。

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公開日: 2016-05-27  

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