研究課題/領域番号 |
25380795
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
汲田 千賀子 日本福祉大学, その他部局等, 非常勤講師 (80387844)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 介護専門職養成 / デンマーク / SOSU学校 |
研究概要 |
平成25年度は、文献研究、および現地調査を行うこととした。まず、文献研究では、これまでに日本の職業訓練教育がどのように成り立ってきたのかについて、先行研究をレビューした。 デンマークの介護専門教育を行うSOSU学校にて平成26年3月にヒアリング調査を実施した。そこで、義務教育後(日本でいうところの中卒同等程度)から始まる各種専門職業教育では、どう教えるかの工夫がされており、特にアクティブラーニングの手法を取り入れた取り組みがされている。 さらに、デンマークでは介護の仕事をする人の中に移民の人たちもいるため、国語(デンマーク語)の授業やデンマークの文化について学ぶ授業もあり、人種を超えて介護教育を可能にするプログラムを立案している状況がわかった。さらに、授業中のロールプレイは、教室内に常設してあるビデオカメラで撮影し、立ち位置、目線、声掛けの仕方について振り返りを行っている。また、介護に関するコンテストを開催し、学生のやる気と技術の向上を図っている。 これまで介護士の養成については、日本での先行研究のなかでも、プログラムの中身までは触れたものはなく、多くは、2種類の介護士の資格制度を整備したことの紹介にとどまっていたため、今年度の具体的な教育の方法にまで踏み込んだ本研究のヒアリングで得られた成果は、日本の外国人労働者の介護業界への参入やそれに伴う教育など今後検討されていることに対して寄与することができる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度に予定していた現地でのヒアリングと文献研究がほぼ終わってるため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、以下のことについて行う。 ・デンマークの介護士養成校にて引き続きヒアリングを行い、教員資格や教員間スーパービジョンの方法などについて具体的取り組みの様子などについても明らかにする。 ・日本では、介護福祉士養成専門学校における調査およびヒアリングを行い、プログラムや教授方についての現状把握を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
デンマークの現地調査で知り得た書籍が、日本で輸入することが困難となったため、入手するのに時間がかり、翻訳することができなかったため。 現地調査の期間が平成25年度末から平成26年度であったため、現地通訳にかかった費用などの清算が年度内に行われなかった。 前述のことより、平成25年度中の予定していた研究費執行ができなかった。 すでに入手した資料、書籍翻訳代として使用する。 また、現地通訳代金を清算する。
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