研究課題/領域番号 |
25380799
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
藤原 正範 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 教授 (90410935)
|
研究分担者 |
村尾 泰弘 立正大学, 社会福祉学部, 教授 (30308126)
小林 英義 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (60331295)
橋本 和明 花園大学, 社会福祉学部, 教授 (80434687)
遠藤 洋二 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 准教授 (90588716)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 児童養護施設 / 非行予防 / 被虐待 / 司法福祉 |
研究概要 |
共同研究者による研究会を平成25年7月20日(大阪)、12月14~15日(日本子ども虐待防止学会参加に合わせて)に実施した。研究会において、各研究者が独自で進める非行予防に関わる研究活動、5人の研究者が共同で行う児童養護施設の児童指導員・心理職員等に対するインタビュー調査の準備・実施状況の報告を行い、インタビュー調査結果の分析方法について議論した。 児童養護施設の児童指導員・心理職員等に対するインタビュー調査研究について、鈴鹿医療科学大学臨床研究倫理審査委員会に申請し、平成25年10月8日、承認を得た(一部について委員会の助言に基づき修正を行った)。許可後、研究代表者藤原は三重県の児童養護施設児童指導員に対し、研究分担者村尾は埼玉県の児童養護施設心理職員に対し、小林は同県の児童養護施設児童指導員に対し、研究分担者橋本、遠藤は関西地区の児童養護施設児童指導員に対するインタビュー調査の依頼を開始した。調査協力の得られた三重県の2つの児童養護施設について、藤原は、平成25年11月からインタビュー調査に着手した。 インタビュー調査の依頼、着手に並行して、各研究者の責任で非行予防、インタビュー結果の分析方法(修正グラウンデッド・セオリー・アプローチ等)に関する文献研究を行った。また、研究代表者藤原が平成25年11月5日、国立武蔵野学院相澤仁院長から専門的知識の提供を受けたほか、各研究者は日本子ども家庭福祉学会、日本司法福祉学会、日本社会福祉学会、日本LD学会、日本子ども虐待防止学会等に出席して情報収集を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的は、児童養護施設で暮らす児童の非行予防のための支援の現状を明らかにし、より効果的な支援方法を児童養護施設に提案し、協議の上試行し、その効果を測定することである。平成25年度は、非行予防について文献研究、専門的知識の提供者からの情報提供により理論的整理を進め、それと並行して児童養護施設に対する調査(児童指導員、心理職員等へのインタビュー調査)の準備を行うことを計画した。 研究代表者藤原については、平成25年度中に三重県の2つの児童養護施設の調査に着手することができた。研究分担者4名についても、それぞれ調査対象の施設を絞って、依頼の手続きに入ることができた。 初年度の取り組みとしては、本研究の目的に沿う方向で成果を上げることができたと考えている。
|
今後の研究の推進方策 |
調査に協力してもらえる児童養護施設を早急に確定し、その施設の児童指導員、心理職員等に対する非行予防の取り組みについてのインタビューを開始する。インタビューを行った各研究者において、インタビューの録音データを逐語録にし、修正グラウンデッド・セオリー・アプローチによって分析を行う。適宜、研究会を開き、また学会参加などの機会を利用して複数名によって分析の妥当性を点検する。できるだけ幅広く、分析方法の妥当性について質的研究法に詳しい研究者の助言を受けるよう努める。 分析結果を児童養護施設の施設長、児童指導員等に戻し、現場感覚との齟齬を明らかにする。共同研究者と現場実践者とで児童養護施設の児童の非行予防について意見交換する。 非行予防で効果を上げている児童養護施設の調査を行い、その施設の実践について情報提供を受ける。 児童養護施設の児童指導員、心理職員に対するインタビュー調査を平成26年度中に終えられるように努める。平成27年度は、可能な限り、研究成果を学会、研究会、現場実践者の参加する公開講座などで発表し、助言や批判を受けるようにしたい。
|
次年度の研究費の使用計画 |
研究分担者村尾、遠藤に次年度使用額が生じた。この主たる理由は、平成26年3月16日に鈴鹿市で予定していた第3回研究会が、研究代表者藤原の健康不良により急遽中止になり、同研究会出席用の旅費、宿泊費の支出がなかったためである。 平成26年度は、研究会の開催回数を増やしたいと考えており、平成25年度より旅費の支出が増加すると考られる。本年度生じた次年度使用額は、研究分担者村尾、遠藤の旅費等支出に充てられる予定である。
|