研究課題/領域番号 |
25380799
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
藤原 正範 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 教授 (90410935)
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研究分担者 |
村尾 泰弘 立正大学, 社会福祉学部, 教授 (30308126)
小林 英義 東洋大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60331295)
橋本 和明 花園大学, 社会福祉学部, 教授 (80434687)
遠藤 洋二 関西福祉科学大学, 社会福祉学部, 教授 (90588716)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 児童養護施設 / 非行 / 非行予防 / 施設崩壊 / 性暴力 / 被害・加害 / 支配・被支配 |
研究実績の概要 |
平成27年度は、過去2年間取り組んできた児童養護施設職員に対するインタビュー調査の結果をまとめる作業、それを公表する活動に専念した。まず、研究代表者と研究分担者橋本により、インタビュー調査結果を質的研究法により分析して仮説的見解をまとめ、他の分担研究者と意見交換を繰り返して論文を完成させた。 研究結果は、平成27年11月20~21日の日本子ども虐待防止学会学術集会新潟大会、平成28年2月28日の日本児童養護実践学会第8回全国大会(大阪)において発表した。また、本研究のインタビューに協力した施設の職員とその施設長等に研究結果を報告し、意見や感想を聴取した。研究論文「児童養護施設の子どもの非行理解とその予防に関する研究-児童養護施設職員へのインタビュー調査から-」は、日本児童養護実践学会の機関誌「児童養護実践研究」に投稿し、平成28年3月25日発行の同誌第4号に掲載された。 研究代表者と研究分担者は、以上の共同研究のほか、児童養護施設の子どもに関する個別のテーマに基づく研究活動を行い、平成28年3月1日刊行の「児童養護施設入所児童の非行予防に関する実証的研究-効果的な支援のために-(平成25~27年度科学研究費助成事業・基盤研究(C)研究報告書)」において、その結果の一部を紹介した。 研究目的である「非行を予防するための支援方法を、児童養護施設で直接支援に当たる職員と共に検討し、必要に応じていいと考えられる取り組みを試行的に実施して効果を探る」については、いまだそのプロセスにあり、現段階で現場に効果的なの支援方法を提起できていない。児童養護施設の子どもの問題は施設の構造的な問題と深くリンクしており、その解決は容易ではない。本研究を通して、多くの児童養護施設と信頼関係を形成することができ、それは今後の研究の発展と深化のための大きな成果となった。
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