児童養護施設を退所した人へのアフターケアの現状と課題を明らかにするために、職員を対象に質問紙調査や聞き取り調査を実施した。その結果、「精神的な支え」「日常生活支援」「生活問題や金銭問題への対応・解決」など、包括的な支援がなされていることが把握できた。しかし、アフターケアを行うための体制は整っていないため、職員が勤務外に支援を行うことも多く、施設による差が大きいことも明らかになった。したがって、必要な予算措置や人員配置を行い、施設間の格差を是正していくことが課題である。なお、施設以外の当事者同士の支え合いも大切であり、居場所が重要な意味を持つことも明らかになった。
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