研究課題/領域番号 |
25380825
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 立命館アジア太平洋大学 |
研究代表者 |
木村 力央 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 准教授 (50517034)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 社会的企業 / 国際開発 / カンボジア / 市民社会 / NGO |
研究概要 |
ベルギーのリエージュ大学で開催された社会的企業の国際学会である弟4回EMES International Research Conference on Social Enterprise: If Not For Profit, For What? And How?にて社会的企業の先行研究及び国際的な動向を把握した。先進国・途上国を問わず、社会的企業一般の特徴及び問題点が把握できた。また、途上国における社会的企業の研究は萌芽期にあり、正式に出版されている研究が少ない中、今回のような国際学会でそのような研究に触れることができたことは収穫であった。 また、社会的企業に関する文献のレビューを開始した。社会的企業一般に関する文献を通して、社会的企業という現象の全体像を掴み始めた。上述したように、途上国における社会的企業の文献が少ない中、EMES学会において発表された論文を通して、途上国における社会的企業の特徴及び問題点を理解した。さらにカンボジア人研究者を通して、カンボジアにおける研究を紹介してもらい、それらを読み込んだ。これらの文献を通して、途上国において(1)社会的企業は、どのような面で貧困層をエンパワーしているか、(2)社会的企業の活動に、貧困層はどの程度主体的に参加しているか、(3)社会的企業の活動は、貧困層の社会関係資本をどの程度醸成しているかが、おぼろげながら把握でき始めた。 2014年度に予定している、カンボジアの社会的企業の研究者及び実務家を招いての研究会の実施に向けて、連絡等開催準備に取り掛かり始めた。この研究会を通して、カンボジアにおける社会的企業のさらに詳しい動向・現状を把握する予定である。とくにそこで得られる情報が、2014年度後半に実施を計画している実地調査のデザイン(例えば、サンプリング、調査対象となる現象の絞込み、調査手法の選択)に役立つことを期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
目標1:「文献レビューそして社会的企業に関する国際学会への参加を通して、途上国における社会的企業の研究および動向を把握する」:ある程度は達成されたが、とくに途上国における社会的企業の研究が萌芽期にあり、文献が少ないため、十分とは言えない。 目標2:「カンボジアの社会的企業の研究者及び実務家を招いて研究会を開催する」:スケジュール調整の結果、2014年度に開催予定。
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今後の研究の推進方策 |
継続して社会的企業に関する文献をレビューする。 カンボジアの社会的企業の研究者及び実務家を招いて研究会を実施する。 2014年度後半の半年間のサバティカルを利用してカンボジアに滞在し、実地調査を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初予定していたカンボジアの社会的企業の研究家と実務家を招いての研究会の開催時期を変更したので、研究会開催にかかる費用が未執行となったため。 2014年度に、カンボジアの社会的企業の研究家と実務家を招いての研究会を開催する予定にしているので、その経費に充当する。
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