研究実績の概要 |
本年度は、調査7-1、調査7-2を実施した。 調査7-1では、調査4-1と同養成校及び2015年現在、公益社団法人日本介護福祉士養成施設協会の加盟しているすべての養成校375校とし、同意の得られた52校(4年課程の大学6校、3年制の専門学校3校、2年課程の短期大学9校、専門学校32校、1年課程の短期大学の専攻科2校)の、すべての介護福祉士養成課程を修了し卒業する学生を対象に、医療的ケアの知識と技術の到達度を明らかにすることを目的として調査を実施した。質問紙を1,196名に配付し、1,028名の有効回答を得た。分析は単純集計、中央値の差はKruskal-Wallis検定、相関関係はSpearmanを用いた。[養成校での学び]および [実習での学び]における[7領域医療的ケア]の知識では、[養成校での学び]では差異が多かったが、 [実習での学び]では差異が少なかった。[養成校での学び]および [実習での学び]における[7領域医療的ケア]の技術にも同様な傾向がみられた。[不安]と[7領域医療的ケア]では、知識および技術ともに多くの領域に強い相関を示した。養成校と実習施設が連携し、相乗効果を生む実習体制づくりの必要性が示唆される。 調査7-2では、調査7-1と同じ養成校卒業生で、介護職として勤務して6か月を経過している人に、職場における仕事へのサポートと職務満足度を明らかにするために悉皆調査を実施した。同意を得られ、回答が得られた49名を分析対象とした。仕事へのサポートでは、上司からのサポートは「いつも助言が得られる」、「やや助言が得られる」で、同僚からのサポートは、「いつも助言が得られる」、「やや助言が得られる」で、ほぼ8割が上司からも同僚からのサポートを得られていると答えていた。また、同僚のサポートと介護職版満足度評価尺度の多くの項目において相関関係が示された。
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