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2014 年度 実施状況報告書

両親の抑うつと幼児の適応に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 25380869
研究機関筑波大学

研究代表者

安藤 智子  筑波大学, 人間系, 教授 (90461821)

研究分担者 塩崎 尚美  日本女子大学, 人間社会学部, 准教授 (30350573)
福丸 由佳  白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (10334567)
無藤 隆  白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (40111562)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード両親の抑うつ / 周産期の抑うつ / アタッチメント / 養育態度 / 子どもの行動特徴
研究実績の概要

妊娠期からの縦断的な質問紙調査を引き続き実施した。また、縦断研究協力者への観察実験を実施した。
調査協力を得ている母親320名、父親238名への4歳時点(8回目の縦断調査)の郵送自記入式調査の配布を行った。また、5歳時(9回目の縦断調査)の質問紙郵送を開始した。4歳までの夫婦関係の抑うつの相互の影響関係や父親、母親それぞれの抑うつと養育態度、子どもの行動特徴についての妊娠中から産後4年までの分析結果を第26回日本発達心理学会でのシンポジウムで話題提供した。また、第14回World Congress of World Association for Infant Mental Healthにて、妊娠期から産後2年までの夫婦の抑うつの相互関係や抑うつを予測する要因の相違についてポスター発表を行った。産後5週の母親、父親の抑うつは産後1年の夫婦機能を媒介して、産後1年の母親の否定的な養育態度、父親の肯定的な養育態度を予測した。また、子どもの4歳の問題行動は母親の産後5週の抑うつから産後1年、3年の抑うつを介して予測されたが、父親の抑うつからは予測されなかった。父親の抑うつが子どもの問題行動を予測しないことは、日本の家族関係の特徴であると考察された。
4歳時父母子の観察研究は、4家族の予備調査を実施し、観察の手続き及び観察指標について検討した。観察の指標は、親の子どもへの関わりに関する指標(情緒的なあたたかさ、応答性、否定的な関わり、干渉等)、子どもの遊びや態度に関する指標(肯定的な感情表現、否定的な感情表現、遊びの質等)、家族の凝集性や雰囲気に関する指標(凝集性、柔軟性、適応性等)を作成した。
本研究では、縦断研究協力者に研究協力を依頼し、22組の家族に研究協力を得た。筑波大学東京キャンパス文京校舎、日本女子大学、公民館において観察実験を実施し、ビデオ録画した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

質問紙調査、観察実験いずれも順調に進めており、最終年度の分析とまとめの打合せを済ませて分析に向けて準備を進めている。

今後の研究の推進方策

質問紙は引き続き縦断的に実施する。
観察実験は分析をすすめて、質問紙調査のデータと組み合わせて分析を行いたい。

次年度使用額が生じた理由

観察実験への協力家族が予想よりも少なかったために、調査協力者、調査実施者への謝金の予算が残った。

次年度使用額の使用計画

次年度に、観察実験のビデオを文字に起こす作業への謝金として使用する予定である。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 保育所における臨床心理学的コンサルテーションの可能性を探るー他児のものを盗んでしまった子どもの事例へのコンサルテーションを通してー2015

    • 著者名/発表者名
      塩崎尚美
    • 雑誌名

      日本女子大学心理相談室紀要

      巻: 13 ページ: 印刷中

  • [雑誌論文] 幼児を持つ母親の子育ての現状と子育て不安との関連2014

    • 著者名/発表者名
      上田倫子・塩崎尚美
    • 雑誌名

      日本女子大学人間社会研究科紀要

      巻: 20 ページ: 143-160

  • [雑誌論文] 小学生の発達相談:学校のことをまったく話さなくなりました2014

    • 著者名/発表者名
      塩崎尚美
    • 雑誌名

      児童心理

      巻: 68 ページ: 134-137

  • [学会発表] 両親の抑うつの相互影響関係と 子どもの発達 :妊娠期から幼児期までの縦断研究から2015

    • 著者名/発表者名
      安藤智子
    • 学会等名
      日本発達心理学会第26回大会 ラウンドテーブル「両親の抑うつと子どもの発達」話題提供
    • 発表場所
      東京大学(東京都文京区)
    • 年月日
      2015-03-21
  • [学会発表] 2歳児の保育におけるマイドールの意義ー移行対象と一人でいられる能力の発達との関連からー2015

    • 著者名/発表者名
      塩崎尚美
    • 学会等名
      日本発達心理学会第26回大会
    • 発表場所
      東京大学(東京都文京区)
    • 年月日
      2015-03-20 – 2015-03-21
  • [学会発表] 乳幼児をもつ夫婦における父親のストレスー仕事と家庭の多重役割、職場の環境、性役割観、夫婦関係の観点からー2015

    • 著者名/発表者名
      河田瑛・塩崎尚美
    • 学会等名
      日本発達心理学会第26回大会
    • 発表場所
      東京大学(東京都文京区)
    • 年月日
      2015-03-20 – 2015-03-21
  • [学会発表] 乳幼児の否定的な感情を養育者はどう受けとめ対応するか2015

    • 著者名/発表者名
      安藤智子
    • 学会等名
      日本発達心理学会第26回大会 自主シンポ「子どもと養育者の感情に関わる支援」話題提供
    • 発表場所
      東京大学(東京都文京区)
    • 年月日
      2015-03-20
  • [学会発表] Postpartum depression of fathers' from pregnancy to one year and its relation with mother's depression2014

    • 著者名/発表者名
      Satoko Ando, Yuka Fukumaru & Takashi Muto
    • 学会等名
      The 14th World Association for Infant Mental Health World Congress
    • 発表場所
      EICC Edinburgh, Scotland
    • 年月日
      2014-06-14 – 2014-06-18
  • [図書] 発達心理学2014

    • 著者名/発表者名
      無藤隆・若本純子・小保方晶子
    • 総ページ数
      258
    • 出版者
      培風館

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公開日: 2016-05-27  

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