本研究の目的はアサーティブネス・トレーニング(AT)の効果測定に活用できる「対等性」尺度の開発であった.従来効果測定は,自尊感情やストレス等,個人内の心理要素に限られていたが,アサーティブネスが他者との「対等な関係性」の構築を目指す以上,その変化を測定対象とすべきである.これまでの心理学研究のレビューを通じて対等性概念を整理し,またトレーナーへの面接および質問紙調査に基づき,アサーティブネス学習による「対等性」理解の変化についての知見を得た.今後,本調査で得られた他の回答をさらに分析し,そこで得られた結果をAT効果測定のための尺度構成につなげ,発表する予定である.
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