認知的情報処理における意味、概念や言語に関わった干渉、抑制のメカニズムを検討した。絵-単語干渉課題とその派生課題を用いて、意味情報と言語情報との間に生じる干渉、抑制のメカニズムを明らかにするとともに、刺激の処理と反応とを分離する手続き(反応遅延間隔:RDI)により、干渉、抑制における反応決定システムの機能について検討した。 実験の結果、絵と単語の組合せや反応の形態によって、課題における反応潜時や干渉のパタン、RDIの効果は異なっていた。実験的研究の結果に基づき、課題遂行の情報処理のモデルを策定するとともに、これらの認知発達、教育に関する学術的示唆、教育的応用に関する検討を行った。
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