研究課題/領域番号 |
25380920
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
篁 倫子 お茶の水女子大学, 大学院人間文化創成科学研究科, 教授 (10280570)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 親支援 / 発達障害 / メンタルへルス |
研究概要 |
25年度計画と実施状況 1)メンタルヘルスの尺度の決定:評価するべきメンタルヘルスの観点からWHO-SUBI(健康度&労感尺度)を使用。先行の科研(平成21年度~23年度)で使用したWHOのSUBIは、高山(研究協力者、2013)の発達障害の親を対象としたストレスマネージメントプログラムの効果評定でもその有用性が示された。 2)効果測定等の指標の検討:親のエンパワーメントの評価(メンタルへルス向上は親のエンパワーメントに対する重要な基盤として位置)、発達障害の子どもを持つ親のストレス尺度DDSPI(山根、2013)、関連指標として子どもに関する評価はSDQ、および家庭状況尺度(HSQ)を使用する。 3)質的検討:親支援の意味を母の心理的体験から質的に検討していく必要がある。プログラム実施者とは異なるインタヴューアによるインタヴューを行う。分析方法はKJ法、もしくはグランドデッドセオリーアプローチを採用する。 4)統制要因の検討:発達障害と一括りにすることの問題はあるが、協力者募集および運営上においては一つの障害に絞ることは限界があり、子どもの障害については単一障害には限定せず、自閉症スペクトラム、注意欠陥多動性障害、学習障害などの発達障害を有する、学齢期の子どもを持つ親とする。また、サイトによる協力者の属性の偏りおよび実施者の専門性の違いがあり、さらに親の支援ニーズも多様であることから、一つのサイトで複数プログラムを提供することは実際的には困難であることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理由としては、諸般の事情により研究の始動が遅れたこと、プログラムの構造(ペアレントトレーニング、ストレスマネーメント、面談等)とサイトの組み合わせについて見直しが必要となったこと、および支援介入の目標の置き方とその方法について文献による検討を行ったことなどが挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
1)3機関にてペアレントトレーニング(ペアトレ単独と子どもSSTの併合グループ)、 ストレスマネージメント、ピアカウンセリングを実施。 2)データ分析 3)第2期グループ開始 4)成果発表:日本発達障害学会、日本LD学会等で発表
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次年度の研究費の使用計画 |
プログラムを実施できたサイトは一つと限られたため、予定された備品および旅費・人権費等の支出が大幅に少なかったことが理由として挙げられる。 平成26年度は調査費用と、また計上されていなかった海外旅費に使用する予定である。
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