本研究では、なまけ傾向尺度の標準化を行い、生物学的指標による臨床的妥当性を検証した。共分散構造分析では、単位取得率になまけ傾向尺度の3因子が負の影響を与えていた。クラスター分析では、『先延ばし』『無気力』因子得点が最も低いクラスターは、単位取得率及び授業の集中度が低く、情緒不安定な精神状態であることが明らかになった。従って、なまけ傾向尺度は学業生活適応学生をスクリーニングできると考えられた。また、女性の唾液中クロモグラニン濃度は抑うつ尺度の対応が確認されたため、唾液中クロモグラニンが精神状態を反映する可能性が示された。
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