研究課題/領域番号 |
25380939
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研究機関 | 目白大学 |
研究代表者 |
田中 勝博 目白大学, 人間学部, 教授 (90337634)
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研究分担者 |
土田 恭史 目白大学, 人間学部, 心理カウンセリングセンター非常勤相談員 (30458559)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 描画療法 / 描画後質問(PDI) / 卵画 / 橋画 / 自己理解 |
研究実績の概要 |
今年度は36名の対象者に橋画を用いたPDIの効用に関する調査を行った。現在データ入力を終了し、統計的データ、逐語データの解析を行っている。 また、25年度の卵画を用いた調査についてデータ検討した。PDIの有無で、情緒面の変化は見られなかった。しかし、継時的な事例の変遷からPDIを検討すると、PDIがない場合に比べて、無意図的に、対象者の抱える心理的課題が反映されやすくなることが明らかになった。特に、言語化の難しい対象者にその傾向は顕著であった。PDIを用いることについて、一定の効用を認めるものであると考えられた。その旨を第46回日本芸術療法学会で発表をした。 26年度のデータについても早急に解析を行うとともに、27年度の調査では、これまで技法ごとの検討とされることの多かった描画研究に対して、描画を一連のプログラムとし、PDIの果たす役割について事例研究に重点を置きながら検討していくことが課題だと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究者の体調不良と多忙が重なり、十分に研究に時間を割くことができなかったことが大きい。
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今後の研究の推進方策 |
解析を急ぎ、次年度の調査の公募の用意をする。なお、27年度調査計画については本学倫理審査委員会に申請済みであり、倫理審査委員会の認可を経て、速やかに調査の公募・実施をする予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
参加予定であった調査協力者が調査に参加しなかったこと、データ入力の謝金の見積もりが実際の金額より大きかったこと。これは、データ入力に取り組む時期が諸般の事情でずれこんでしまったためでもある。また、物品は前年度に購入したもので十分に賄えたため、支出が抑制された。
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次年度使用額の使用計画 |
27年度調査は事例研究・プロセス研究の予定であるため、26年度調査よりもデータ入力に時間がかかると予想され、見積もり以上の金額がかかると考えられる。そのため、26年度繰り越した分をこれに充てる予定である。
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