研究成果の概要 |
睡眠障害は世界中でよくみられる健康問題であるが,特に日本人の成人,若年成人における睡眠の不調は深刻である。労働者は大学生より悪夢症状をより強く訴える。また縦断調査から希死念慮・自殺企図の予防には悪夢症状の改善が重要であることが示唆された。しかし日本人は服薬抵抗感から,悪夢症状があっても,受診する,投薬治療を受けるなどの対処行動をあまりとらないため,睡眠衛生教育や認知行動療法などの非薬物療法の効果が期待されている。本研究は,認知行動療法の介入の効果を,一事例実験デザインによる複数の事例研究と準実験研究を実施し,悪夢障害とPTSDの悪夢症状の低減効果を確認した。
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