研究課題/領域番号 |
25380950
|
研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
伊藤 直樹 明治大学, 文学部, 教授 (50327087)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 学生相談 / インターネット / ウェブサイト / 情報発信 / 国際比較 |
研究実績の概要 |
本研究は,大学の学生相談機関の利用を促進する方策を得るために,学生相談機関のウェブサイト上における情報発信の実態を明らかにするとともに,その改善方法を探り,学生相談活動の発展に寄与する知見を得ることを目的として実施されている。 平成26年度は,平成25年度中に行った日本,アメリカ,イギリス,台湾の大学の学生相談機関の「ウェブサイト上における情報発信」に関する調査の結果を整理,分析した。得られた知見について,日本学生相談学会(5月),日本心理臨床学会(8月),日本心理学会(9月),日本教育心理学会(11月)にて発表し,研究の成果と課題について参加した学会員と意見交換を行った。また,日本教育心理学会では自主シンポのシンポジストとして,本研究で得られた成果をもとに話題提供を行い,研究に対する考察を深めた。一連の研究により,日本の大学の学生相談機関におけるウェブサイト上での情報発信の特徴,最近の変化,他国と比べた場合の課題を明らかにした。また,アメリカ,イギリス,台湾の特徴についても分析した。その結果,日本のウェブサイト上における情報発信は充実してきているが,アメリカ,イギリス,台湾に比べて充実度が低いこと,また,国によりどのような情報に重点をおいて情報発信を行うかに差異が見られることが明らかになった。これについて,各国の学生相談に対する考え方を踏まえて検討を加えた。 また,上記の研究で得られた知見をもとに,日本の学生相談機関を対象にした「ウェブサイトにおける情報発信に関するアンケート調査」を作成し,これを全国の749の4年制大学・大学校に発送して,296大学より回答を得た。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画通りに研究が進んでいるため。
|
今後の研究の推進方策 |
平成27年度前半は,平成26年度中に実施された日本の大学の学生相談機関を対象とした「ウェブサイト上における情報発信に関する質問紙調査」の結果を分析し,報告書を調査用紙を配布した大学に送ってフィードバックする。 平成27年度後半は,複数の大学において,学生を対象とした「学生相談機関のウェブサイトの利用・閲覧に関するアンケート調査」を実施する予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
科研費で購入したプリンタの性能表示に誤りがあり,その補償としてメーカーからインクトナーのセットが送られてきた。このため,当初予定より,インク代がかからなかった。
|
次年度使用額の使用計画 |
研究テーマに関連する学術専門図書の購入と関連文献の複写を増やし,研究の質を高めるために使用する。
|