入院児22人と非入院児20人にコラージュか粘土の制作活動をしてもらい、両群を比較検討した。研究の結果、(1)制作した作品に関しては作品の印象が入院していない児の作品より、見る人に「不快」な印象を与え、エネルギー低下に起因すると考えられた。(2)入院児にとって造形活動を見守る人は、表現を受けとめ、話を聞いてくれたりする人として存在している。特に低学年では、受けた侵襲についての言語化は避けられるが、侵襲的でない内容が多岐にわたって語られた。(3)コラージュはエネルギーの低下している児にも作りやすく、粘土は制作した児の技術や状況が表れやすいことが示唆された。
|