本研究は,心理検査のWeb版の普及している現在,従来の紙筆版の心理検査とWeb版が心理統計的に等価であるかどうかを,研究代表者の開発した労働者のストレスチェックを目的とした心理的測度(CEAPS)を対象に検討したものである。同一の対象者にWeb試作版あるいはWeb版と紙筆版を実施した結果,5個の尺度における相関は非常に高く,尺度得点の分布もほぼ同じであり,測度を構成する54個の項目に対する回答の分布もほぼ同じであった。 研究を進めていく過程で明らかになったのは,インターネットを通した心理検査の実施であっても受検態度が真摯であれば,紙筆版との等価性は高いと考えられる。
|