研究課題
本研究の目的は,児童青年の不安障害,うつ病性障害における認知行動療法の有効性を検討することであった。初年度であった昨年より引き続き,今年度も対象者を増やしながら認知行動療法の有効性を検証するための研究を継続している。認知行動療法プログラムは,申請者のこれまでの研究で作成されたマニュアルに基づき作成された。本研究で採用される親子参加型の認知行動療法プログラムにおいては,親は全セッションに子どもと一緒に参加することになる。主な構成要素としては,,心理教育,認知再構成法,リラクセーション,エクスポージャーであった。プログラムは全8回,約2か月で終了するスケジュールとなっている。本年度はWEB,広告紙を通じて参加者の募集を行い,事前に定められたプロトコルに基づき,電話スクリーニング,インテーク面接を行い,適宜対象者を決定していった。対象者は,先に認知行動療法を実施する(CBT)群とウェイト・リスト・コントロール(WLC)群とに無作為に割り付けられる。CBT群とWLC群との比較において,認知行動療法プログラムの有効性を検証する予定となっている。現在は,参加の決定した家族に対して,臨床心理士2名が,随時プログラムの実施を行っている。現時点で,20名が参加し,16名がプログラムを完遂している。全4年間の計画のうち半分が終了しており,対象者は予定数の約半数までは集まっている。そのため,来年度以降も,対象者の募集,無作為割り付け,プログラムの実施,および効果の査定を継続する予定である。
2: おおむね順調に進展している
現時点で,20名の割り付けが完成しており,16名がプログラムを完遂している。おおよそ全4年間の計画のうち半分が終了している段階で,対象者は目標数の約半数まで集まっている,そのため,おおむね順調に進展していると考えられる。
4年間の研究期間内に,目標人数の割り付けを完遂するためには,対象者の募集にさらに力を入れる必要がある。これまで,対象者の募集は,WEBや広告紙を中心に実施してきたが,これまでの実績を踏まえ広範な対象者の募集方法を検討する必要がある。
人件費の一部を本学RAにて補填したため。
本年度はRAが任用できないため,人件費の補助とする予定。
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Child Psychiatry & Human Development
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10.1007/s10578-013-0401-y
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http://ishinn.doshisha.ac.jp/index.html