社会的なインタラクション場面において、相互作用者同士が協調して動作することはしばしば観察される。このような現象はシンクロニーと呼ばれ、特に呼吸動作のシンクロニーは協調作業匂いて重要な役割を果たすと考えられてきた。この研究では、対人相互作用の際にどのように呼吸動作の協調が生じるかを明らかにする新しい手法を構築した。他者の呼吸動作が自身の呼吸動作に及ぼす影響を評価するために、自身の直前の呼吸動作を考慮した移動情報量解析及び角度偏相関解析を行った。その結果、対人間の呼吸のシンクロニーは呼気の開始点がきっかけとなって生じることが明らかになった。
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