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2014 年度 実施状況報告書

大学生の学習活動との関係に見る成績評価の適切性

研究課題

研究課題/領域番号 25381001
研究機関東北大学

研究代表者

串本 剛  東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 講師 (60457835)

研究分担者 渡辺 雄貴  首都大学東京, 大学教育センター, 助教 (50570090)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード大学教育 / 成績評価 / 学習経験 / 質問票調査 / 形成的評価
研究実績の概要

本研究の目的は、学生が認識した成績評価方法と、それが学習にもたらす影響を明らかにすることである。したがってその成果は、学生を対象とした調査の実施と、調査結果を分析した知見の公表に求めることができる。
調査の実施に関しては、当初、2年目に60名程度を確保することを目標としていた。結果として、研究代表者が勤める東北大学では、前期25名、後期11名の協力者を得た。研究分担者が勤める首都大学東京では、前期に44名が調査に参加した。これらを合計した延べ人数は、80名である。
知見の公表は、2つの方法で進行中である。ひとつは、東北大学での調査結果を使った学会発表で、6月7日に長崎大学で開催される第37回大学教育学会にて「形成的評価と学習成果」と題して行われる。もうひとつは国際誌への投稿で、論文"Path from formative assessments to learning outcomes"がAssessment and Evaluation in Higher Educationで査読中である。
以上の研究成果のうち、現時点で特に重要だと思われるのは次の2点である。第1点は、学習成果の側面により形成的評価がもたらす影響は異なることである。学習の充実感や修得感にはある程度影響があるものの、触発感(学習意欲の醸成)には形成的評価はほとんど影響しない。第2点は、形成的評価の経験と質を区別して考えると、後者の方が学習成果との関係は強く、それは授業の中で課される課題よりも、宿題で課される課題においての方が顕著であるということである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

調査協力者の確保については、大学あるいは学期によるばらつきがあるものの、全体として当初予定した規模の学生から協力を得ることができている。知見の公表に関しては、紀要での報告が1件行われてはいるが、今のところ論文の形では実現できていない。ただし研究成果そのものは着実に上がっていると考えられるため、(2)おおむね順調に進展している、とした。

今後の研究の推進方策

研究計画においては、研究期間をとおしてパネルを維持しながら調査を続ける予定であったが、首都大学東京ではパネルの維持ができておらず、また研究分担者の所属も2015年4月から変更になるため、若干計画を修正する必要がある。
今のところの案では、東北大学での協力者に、過去に回答した授業に関する意識を尋ねることで、成績評価方法の影響が長期的に持つ影響を検討したいと考えている。とりわけ触発感に関しては、授業終了直後よりも、少し時間が経ってから聞く方が、正確な情報が把握できるものと予想される。
研究成果の公表については、研究協力者が国際学会での発表を予定しているほか、現在投稿中の国際誌の査読結果次第では、国内誌での掲載を目指す方向で調整するつもりである。

次年度使用額が生じた理由

研究打合せが予定回数より少なかったことと、研究協力者への謝金の支払い形態を変更したため余剰金が発生した。

次年度使用額の使用計画

研究成果および調査データの適切な公開のために、webサイトの作成を計画している。また必要に応じて、連携研究者による研究成果発表のための旅費を手当てする予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 形成的評価と学習成果2015

    • 著者名/発表者名
      串本剛
    • 学会等名
      大学教育学会
    • 発表場所
      長崎大学
    • 年月日
      2015-06-07 – 2015-06-07

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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