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2013 年度 実施状況報告書

帝国大学における研究者の知的基盤に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25381003
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

吉葉 恭行  東北大学, 学術資源研究公開センター, 協力研究員 (50436177)

研究分担者 永田 英明  東北大学, 学術資源研究公開センター, 准教授 (20292188)
本村 昌文  岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (80322973)
谷本 宗生  東京大学, 教育学研究科(研究院), 助教 (90301192)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード教育史 / 大学史 / 科学史 / 思想史
研究概要

研究初年度は、主として東北帝国大学に所属していた研究者の著作物や個人文書類の調査・収集・整理を行った。
1.関係資料の調査・収集・整理
東北帝国大学を中心に所属していた研究者(教授)の著作物を調査し、そのリストを作成した。本年度は、医学部の研究者が主となったが、データベース化が進捗しつつある。また台湾において台北帝国大学に関する文書史料調査を実施した。国立台湾大学においては、図書館や大学の歴史資料を展示している「校史館」、そして大学アーカイブズである「档案館」において史料調査を実施した。台湾国立図書館においても所蔵資料調査を実施した。その結果、いくつかの有用な史料を入手することができた。また今後の史料調査の下地ができた。
2.収集資料の整理・分析
収集資料の一部は随時整理、分析を行っている。今年度の分析では、以下のようなことを明らかにすることができた。(1)東北帝国大学法文学部日本思想史講座の初代教授である村岡典嗣の日本史思想史研究の着想やその思想背景について、村岡自身の著作物や彼の経歴より読み解くことによりその思想背景の一端を明らかにした。(2)また学術研究会議研究班にかかわる資料分析を通して、東北帝国大学における科学技術動員組織の形成過程や科学技術動員の有り様、そして戦時科学技術動員下の東北帝国大学における研究体制の形成過程の一端を明らかにし、主として理工系研究者の科学動員に対する思考の一端を理解する材料を提供した。(3)帝国大学における女子入学や女性研究者育成をめぐる研究者らの思想背景の検討材料として、東北帝国大学の女子学生の状況分析を行った。
これらの研究成果の一部は、別記した様に『東北大学史料館紀要』第9号等において公開している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(理由)帝国大学時代の研究者の著作物の調査・データベース化を学生アルバイトの協力により実施しているが、思いのほか労力・時間を要している。
また上述の理由にともない、植民地の帝国大学の調査についても、当初予定していた台湾と韓国の二か国で実施する予定であったが、台湾の台北帝国大学等への実施のみで、残りの韓国のソウル大学等への調査が実施できなかかった。

今後の研究の推進方策

今後の推進方策としては、①著作物調査は、対象とする研究者を絞り込んで実施して行く予定である。②また今年度には韓国のソウル大学などにおいて京城帝国大学関係資料の調査を実施する予定である。③今後は、特定の研究者に焦点を当て著作物の分析を深めて行く予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 戦時下の学術研究会議研究班と東北帝国大学-『昭和二十年度/研究班組織原簿』の分析を中心に-2014

    • 著者名/発表者名
      吉葉恭行
    • 雑誌名

      東北大学史料館

      巻: 9 ページ: 60-73

  • [雑誌論文] 東北帝国大学における女子学生・女性研究者2014

    • 著者名/発表者名
      永田英明
    • 雑誌名

      東北大学史料館

      巻: 9 ページ: 1-20

  • [雑誌論文] 村岡典嗣『日本思想史研究』2013

    • 著者名/発表者名
      本村昌文
    • 雑誌名

      岩波講座日本の思想

      巻: 1 ページ: 282-292

  • [雑誌論文] 東京大学予備門・第一高等中学校の学校医(摂生室医員)の存在について2013

    • 著者名/発表者名
      谷本宗生
    • 雑誌名

      一八八〇年代教育史研究年報

      巻: 5 ページ: 109-120

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公開日: 2015-05-28  

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