研究課題
本研究の目的は,全国の教員養成系大学・学部で実施されている,教員を目指す学生による「学校支援ボランティア」の実態を各種調査によって明らかにし,教員養成における「学校支援ボランティア」の意義を再検討したうえで,「学校支援ボランティア」の質保証に資する支援システムを構築・検証することである。本年度は昨年度に引き続き,これまでの研究成果をもとに作成した「振り返り評価シート」による振り返り会の実施と検証,およびWebによる振り返り支援システムの実施と検証を行った。まず「振り返り評価シート」による振り返り会について,静岡大学教育学部附属教育実践総合センターで行っている学校支援ボランティア事業において,ボランティア活動に参加している学生を対象に,「振り返り評価シート」を用いた振り返り会を実施し,その成果と課題を検証したうえで,「振り返り評価シート」および振り返り会の実施方法などを改善した。次にWebによる振り返り支援システムについて,静岡大学教育学部教育実践学専修の公立小学校訪問において,学校訪問に参加している学生を対象に,Webによる振り返りシステムを運用し,自己省察およびコミュニケーションツールとしての成果と課題を検証して,システムの改善を行った。これらについて,ブックレット『学校現場体験の明日を拓く―静岡大学教育学部における「学校支援ボランティア」の取り組み』にまとめ,静岡市内小・中学校,教育委員会,学校支援ボランティアに参加する学生などに配付し,研究成果を広く公表するとともに,学校・行政・大学が連携して「学校支援ボランティア」の質的改善を図った。
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