研究課題/領域番号 |
25381043
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
佐久間 亜紀 慶應義塾大学, 教職課程センター(三田), 教授 (60334463)
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研究分担者 |
高橋 哲 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (10511884)
末冨 芳 日本大学, 文理学部, 准教授 (40363296)
荒井 英治郎 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 准教授 (60548006)
布村 育子 埼玉学園大学, 人間学部, 准教授 (70438901) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 教職の専門性 / 教職の専門職性 / 教員養成 / ジェンダー |
研究実績の概要 |
本年度は、合宿研究会を含め、全体研究会を二回行い、各自の研究の進捗状況を報告しあい検討した。 最大の研究成果は、教職の専門性と専門職性をどのような指標で示しうるかについて、研究領域によって理解が全く異なっており、総合的な先行研究が不在であることを明らかにしたことである。この点は、アメリカおよびイギリスにおける研究成果についても同様であることが確認された。 特に、従来の研究で手薄だったのは、義務教育外の教育段階(高等学校の教職と、修学前教育の教職)であり、高等学校の教職についても本研究の視座に含めていくことが重要であることが確認された。 また、教職の社会的地位の指標として教員給与を用いるのが妥当ではないかという仮説をたてていたが、日本の場合は公務員として人事院勧告を基準に推移しているため、有効な指標となりえないことが明らかになった。この点をどう克服するかが、次年度の課題である。 さらに、教職の専門性の指標として、日米と同様、日本においてもジェンダーの視点が必要不可欠であることが確認された。この点は、明治期からの史的変遷を含めて検討する必要が明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ディシプリンの異なる若手研究者が集まり、領域横断的な研究を推進しようとしているため、主題設定そのものの改変から着手する必要性が明らかになったが、その分有意義な研究視座が開発できている。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度として、8月の日本教育学会において、独自の分科会の立案を申請し許可された。この「教職の専門性の史的展開」部会において、各自が研究成果の発表をおこなう。学会発表時における他の研究者からの指摘を受けて、研究成果の出版を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
領域横断的な研究な検討の結果、課題の改変の必要が生じたため。また、次年度にアメリカ合衆国での国際学会に出席する必要が生じたため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度に北海道大学で開催される日本教育学会にて全員で発表するための旅費および、アメリカ合衆国での国際学会に佐久間・高橋が出席するための渡航費として使用する。
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