研究実績の概要 |
本研究は、「場」の概念を核として日本の学校組織運営の特徴を再評価し、そのエッセンスを技法化して、現代の学校で導入可能な手段を開発し、「場を活かした学校経営」のモデルとして再定義することを目的として平成25年度より研究を継続してきた。 本年度は研究の最終年度であり、研究成果の公表、および研究成果のさらなる発展に向けた準備を中心として研究活動を推進した。研究成果の公表は下記の2つの機会を通して行った。 第一にインド・ニューデリーにおいて行われた、国際研究大会において本研究の成果と今後の発展可能性について報告を行った。(On New Menaces of Education: Competency and “Ba,” Values and Ethics in Education: Transforming children’s mind, , Feb.19th, 2017 India International Center, New Delhi, India)同報告は本研究の主題とする「場」の視点の持つ意義を、AIの発達やコンピテンシーの普遍化によって生じる「教育の新たな危機」と関連づけて論じたものである。 第二に本研究のエッセンスをよりわかりやすく解説し実践的な側面をより強化した上で、学校関係者等に向けた実践に資する著作として刊行した。(『「ならず者」が学校を変える 場を活かした学校づくりのすすめ』教育開発研究所 2017.5.) 今後は、本研究の視点をより発展させたかたちでの科学研究費補助金への応募を試みた(基盤研究C,「場」を活かした自己生成型学校改善ツールの開発的研究)ものの申請結果は不採択であった。このため、今後は視点を修正し、引き続きその発展可能性を模索する予定である。
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