本研究は、沖縄内外における沖縄コミュニティにおける若者の芸能文化活動に注目し、民俗芸能の継承過程から、文化の担い手となる若者の主体形成の内実を明らかにすることを目的とした。研究方法として沖縄県内の青年会に対する量的調査、ブラジルおよびボリビアの沖縄移民社会における民俗芸能と若者集団に関する質的調査、奄美群島の青年団と高校生による新たな文化創造の実践分析を行い「若者・祭り・共同体」の相互扶助・共同関係を明らかにした。 総じて文字化・マニュアル化できない民俗芸能は、他者との身体を介して伝承される社会教育独自の学習論であり、今後の地域再生において若者と地域社会を結びつける教育実践の一つとなり得る。
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