保育士・教員養成におけるより良い歌唱教育の根拠として「子どもがいかに歌おうとするか(子どもの自発的歌唱)」に関する研究をおこなった。乳幼児の5パターンの3音等時の音声について「長さ」「高さ」「抑揚」の三つの要素を変化させた加工音声を作成し,聴取実験をおこなった。その結果,短い音声より長い音声が,また低い音声よりは高い音声が,そして音声の末尾が上昇している音声が,歌らしく聞き取られることを明らかにした。また、韻律的分析に加えて音響的分析をおこない、音質評価システムによる非定常ラウドネス解析から、うた度の高い音声はシャープネスがラウドネス増大時に相対的に低い傾向を見出した。
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