本研究は、イギリスの中等学校における学校選択制度を分析することにより、公立学校統治の原理モデルとしての「選択と競争モデル」の可能性を探究することを目的とするものである。 そこで2016年に中等学校長を対象として質問紙調査を実施した。このデータを、イギリスのGCSE(General Certificate of Secondary Education)の学校ごとのデータやOfsted(教育水準局)の学校査察報告書の評価結果データと組み合わせて「競争」との関係を分析した。その結果、「選択と競争」モデルには、「公立学校の官僚化」を打破する可能性のあることが示唆された。
|