人口減少が加速する北海道オホーツク地域で、中等教育とその後の社会的自立に関わる産業・関連機関と、生徒と労働・生活する青年の、地域の「担い手」になることが困難な理由を考察する目的で社会調査を行った。中等教育は「脱地域」的に組織され、生徒に「担い手」としての意識と力量を形成する上で問題を抱えていた。また、第一次産業では、教育とは無関係であったが、生業に結びついた「担い手」としての力量と意識を育むことができていた。しかし第ニ次・第三次産業の労働者は、学校・地域での参加の少なさの影響から、地域の「担い手」としての意識は希薄であった。総じて地域参加と進路指導・生徒指導を結びつける必要が明らかになった。
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