研究課題/領域番号 |
25381120
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
加藤 毅 筑波大学, ビジネスサイエンス系, 准教授 (10233800)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 大学職員 / 大学マネジメント / SD |
研究実績の概要 |
平成26年度は、前年度に引き続いて大学マネジメントおよび大学職員論をめぐる新たな動向やその背景、高等教育政策との関係などに関する先行研究や文献等のレビューを継続実施した。並行して、優れたマネジメントが行われているわが国の大学役職員等へのインテンシブなインタビュー調査や、 現場の最前線で新たな業務の創造に向けて取り組んでいる若手・中堅職員との意見交換等を実施した。 我が国で実績をあげている大学役職員に共通する仕事のスタイル(日本型プロジェクトマネジメント)について、段階的に高度化するプロジェクト担当の累積的プロセスと位置づけることができる。その結果、特定領域の知識やスキルに特化したスペシャリストとなるのではなく、問題に応じて適合的なスペシャリストの力を借りることによって、自組織が直面する難度の高い多様な問題群の解決(プロジェクトの成功)をもたらす、高度の専門職業人材が形成されていく。 類似する分析視点のもとで、労働経済学や人事管理論、認知心理学などの領域では、大卒ホワイトカラーの人材形成プロセスについて研究が先行的に行われている。これらの研究蓄積を通じて得られた知見を踏まえ、高度の専門職業人材として活躍する大学役職員を対象として、人材形成プロセスの段階的記述や、成長段階に応じた効果的な(仕事上の)経験や獲得すべきスキルや知識、効果的な業務の設計などについて分析を行った。これと並行して、高度職業専門人を養成するための大学院プログラムの在り方等についても検討を行った。 これらの知見に基づいて、高度の専門職業人材としての大学職員の、到達段階や育成環境等を計測・診断するためのアンケート調査の設計を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実績を有する大学役職員を対象とするインテンシブなインタビュー調査は計画通りに進んでおり、職場を中心として積み重ねられる「日本型プロジェクトマネジメント」を通じた人材形成プロセスの解明に向けて、研究は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画書に記載の通り、成功事例の解析や成長モデルの構築に向けて、現在の調査・分析・考察をさらに進展させる
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次年度使用額が生じた理由 |
計画していた訪問調査について、スケジュールの調整がつかなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度の早い時期に、訪問調査を実施する。
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