研究課題/領域番号 |
25381123
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
大島 真夫 東京理科大学, 理工学部, 講師 (60407749)
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研究分担者 |
濱中 淳子 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 准教授 (00361600)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 学校から職業への移行 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、短大や専門学校などの短期高等教育から職業への移行過程において無業者が発生するメカニズムを明らかにすることにある。短期高等教育においては学校による進路指導のあり方と学生・生徒の進路選択との相互作用の中で問題が発生している可能性が高いと考え、学校側と学生・生徒側の双方の視点に注意を払い問題の構図を描くことを目指している。研究期間2年目の平成26年度は、専門学校に焦点を絞って専門学校における進路指導の実態を明らかにすることを試みた。専門学校には多様な規模・学科があり、それぞれに抱えている問題は異なるのではないかと考え、先行研究を参考にしながら4類型に分類して、各分類に該当する学校を選び進路指導担当職員を対象に聞き取り調査を実施した。すなわち、規模については大規模か小規模か、学科については資格教育分野(医療、衛生、教育・社会福祉、工業のうち一部学科)であるかどうかという基準を用いて分類した。結果として、たとえば次のようなことが明らかになった。(1)専門学校ではクラス担任制を取ることが一般的で、就職活動の時期になるとクラス担任が日常的な生活指導の延長として進路指導を行っていくケースが多い。(2)学校が企業からの依頼に基づいて推薦を行うこともあるが、その際は学業成績などを基準に選抜が行われることもある。(3)規模の大きな学校では進路指導を専門的に行う職員を配置しているケースも見受けられるが、規模の小さな学校では教員が進路指導の職を兼ねて行っているケースが多い。(4)資格教育分野の学校では資格取得時期によっては就職活動や就職指導が卒業後になってしまう学校もある。以上のことから、専門学校における進路指導は担任が大きな役割を果たして進行する高等学校と性格が似ていると言える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、聞き取り調査と質問紙調査の2調査を主として行うが、聞き取り調査については専門学校での調査において計画以上の成果を上げることができている。しかしながら、質問紙調査については質問項目の検討に時間を要したことと調査時期・回数との関係で実施を次年度に延期しているため、全体としてはおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間3年目の平成27年度は、これまでに実施した聞き取り調査の整理とまとめを行う。また、延期している質問紙調査を実施する。また、研究期間最終年度であるので、これまでに行ってきた先行研究の整理を踏まえながら、研究成果のとりまとめを行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度に実施予定であった質問紙調査を、調査項目の検討に時間を要した等の理由から年度内の実施ができなくなったため。
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次年度使用額の使用計画 |
当初予定通り質問紙調査の実施に使用する。
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