本研究は、短期高等教育における無業者に関する研究である。進路が決まらないまま卒業する学生・生徒はなぜ発生するのかを明らかにし、その防止策に関する示唆を得る。就職活動支援をする教職員へのヒアリング調査と、短期大学・専門学校卒業生に対するアンケート調査を実施した。その結果、短期高等教育ではクラス担任が就職活動に対して重要な役割を果たしており、進路指導室とともに比較的良好な就業機会の提供を行っている。ただ、就職活動シーズンの晩期にはその役割が限定的となって、なかなか進路が決まらない学生・生徒に対しては学外のハローワーク等が就業機会を提供しており、短期高等教育内部でのさらなる制度充実が求められている。
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