社会的排除と包摂の観点から、高校中退の実態と中退のおそれのある生徒を高校教育に留めておくための取り組みの現状を明らかにした。はじめに、教育困難校における中退の実態調査と生活保護世帯の子どもの中退の状況を精査した。次に、沖縄県の中退防止の取り組みと私立通信制高校の転入学支援の取り組みについて検討した。前者は包摂的な学校文化を醸成することで生徒を支援しているのに対して、後者は市場化された形へと学校文化を変容させるものであり、経済的に困難な世帯の生徒にはかなりの制限がかけられている。最後に、社会的排除と社会的包摂の観点から、現代の生徒が直面している困難について理論的に考察した。
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