本研究では、経済的不利のために困難を抱え、学力低下や修学や進学の機会が保障されず、将来展望を描く可能性も持ちにくい環境で育つ若者をいかに支援し社会への移行を実現するかについて考察することを目的とした。 オンタリオ州では、 教育を貧困削減対策の礎とし世代間の貧困連鎖を破る効果的な手段として捉えている。同州の貧困削減対策を考察し、リージェント・パークで始まったパスウェイズ・トゥ・エデュケーションの支援プログラムと取組みについて分析した。パスウェイズ・プログラムの成果については量的研究が明らかにしているが、本研究では、プログラム実施状況と効果や課題について、現地で入手した情報を手がかりに検討した。
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