本年度は私立小学校の教育課程に関する歴史研究、私立小学校の定員充足率の規定要因に関わる計量社会学的研究の両方を中心に行うことで、4年間の本研究課題の総括を行うことができた。私立小学校の認可に関わる規制緩和が進み、私立小学校は急増した。ところが少子化と低迷する景気を受けて、十分な入学者・在学者を集められない私立小学校が急増している。他方で、文科省が私立小・中学校を志向する家族に経済的サポートを行う予算をつけることを発表したが、これこそ教育の機会不平等や私学の自由を損なう政策誘導の可能性があるとして、マスコミ等でこれを厳しく批判した。
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