研究課題/領域番号 |
25381160
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
成田 雅樹 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (50361217)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 小学校作文指導 / 文型 / 語り型文種 / 教科書 / 生活叙述 / 学年別 |
研究実績の概要 |
平成26年度は、25年度に引き続き、残る最後の文種である「語り型」について教科書教材の記述から文型を抽出し、平成25年度に抽出した説明型・説得型の169文型との異同を整理した。その上で、既存の文型と新規に抽出した文型について、指導学年を確定した。この結果は、『秋田大学教育文化学部教育実践研究紀要第37号』に掲載した。また、秋田大学教育文化学部附属小学校の公開研究協議会の授業で、語り型の典型である生活文の指導をしてもらい、「言い回し」として文型を児童に提示し、指導方法の検討に協力してもらった。次年度は、3文種の文型すべてについて、題材や内容との相関関係を含めて再検討し、上記の授業にもとづいた指導法分析をまとめる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
文型の収集と学年設定については、計画よりも進んでいる。一方、指導法の検討のための授業協力は、平成25年度には得られていなかった。平成26年度になって、附属小学校の教員が生活文指導を公開する際に、語り型の文型を「言い回し」という表現で児童に提示し、取り扱いを試みることができた。よって、全体としては「おおむね順調」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である平成27年度は、これまで抽出してきた説明型・説得型・語り型のすべてに使われる文型、一部に使われる文型を整理し、その上で客観的な基準による学年設定のための根拠(教科書における初出学年など)を定めて再検討する。また、指導法のポイントを整理し、その具体例を授業実践で示すため、引き続き授業協力をお願いする。
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次年度使用額が生じた理由 |
以下の理由で残額が発生した。①5月に予定していた全国大学国語教育学会参加を、研究に参考になる発表がないために見合わせたことによる残額が約10万円。②授業実践を撮影した動画を、撮影者の大学院生がDVDに書き込んでくれたため、購入を予定していたDVDライターを購入しなかった残額が約3万円。③生活叙述に要する文型の抽出と整理の補助者謝金として予定していた3万円が、研究代表者自ら行ったため不要になる。
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次年度使用額の使用計画 |
以下の費用として使用を計画している。①平成27年度の研究旅費が例年より3万円少なく計画しているため、その補填に使う。②研究最終年度の大量の印刷が予想されるため、平成26年度実績相当額6万円のプリンタートナー費用に充てる。③研究書籍費として1万円。④平成26年度未購入のDVDライター購入費に3万円。⑤授業記録用デジタルカメラ購入費に3万円。
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