ブータン王国は,国の豊かさを図る質的な尺度,「GNH:Gross National Happiness/国民総幸福量」を提唱したことで世界的に注目されて久しい。本研究においては,3度の現地調査を通して,ブータン王国がナショナル・カリキュラムに新教科“Arts”を2013年に導入し,試行実施を行いながらその教育効果を検討している状況を調査している。その結果,子どもの創造性を培うという我国と同様な目的を有しながらも,その実現手段においては困難に直面していることを確認し,その克服のための手段を構想することから,我国の造形教育に対する示唆を見出している。
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