研究課題/領域番号 |
25381176
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
時得 紀子 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (30242465)
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研究分担者 |
小島 千か 山梨大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80345694)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 修士レベル / 創作表現 |
研究概要 |
本研究では、修士学生(院生)が音楽教育に携わっていく上で求められる多様な力について、日本と米国の教育現場の授業実践の分析をもとに、今日の教員に求められている指導力を明らかにしながら、独自の修士プログラムの開発をめざす。 具体的には、日米の修士課程(一部、博士課程)の現行の教員養成カリキュラムを考察対象とし、特に両国における創作表現の領域に焦点をあてながら、子どもたちの今日的課題を克服していくための、我が国に資する修士プログラムの開発と評価に取り組む。 初年度は、独自の修士プログラム開発の基盤として、国内外の研究協力を得て、模範となる音楽科授業プログラムの構築を行った。プログラムの構築に際しては、日米の初等・中等教育における優れた授業モデルをもとに、本研究構成員による分析を加えた。また、この研究を推進する過程では、これまで筆者が開発した分析方法とモデルの改善を図った。 成果の一部は、7月 国際音楽教育学会(International Society for Music Education)アジア・シンガポール大会において投稿論文の採択を経た国際学会口頭発表、並びにISMEアジア大会プロシーディングスに全文掲載論文として採択された。 創作表現において扱われる、音楽の教科内容の学びについては、継続研究の成果を研究協力者の現職教員とともに、7月 日本カリキュラム学会(上越 全国大会)並びに10月 日本音楽教育学会(弘前 全国大会)において発表した。また、音楽科と他教科のかかわる授業プログラム開発の視座から、上越教育大学研究紀要等において成果報告をした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初は日米のみを研究調査の対象に設定していた。しかし、本研究協力者と課題を推進する過程において、豪州における先進的な授業モデルの情報が極めて有効であることが明らかとなった。 これを契機として、新たな研究対象国である、豪州でのプログラム開発の調査研究も対象とすべく、今年度は、現地での授業視察の機会を設けることを新たに組み込んだ。
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今後の研究の推進方策 |
【現在までの達成度】においても述べたように、当初設定した国際共同研究の対象国である米国に新たに豪州を加えた。これによって豪州の先進的な授業モデルから、研究遂行上、新たな調査訪問によって、先駆的な実践の情報を現地から入手する。 今後の推進において、3か国を対象とした、より優れたモデルの獲得によって、我が国に資する実践を推進していく可能性が拡大したものと捉えている。 これを契機として、新たな研究対象国である豪州でのプログラム開発も対象としながら、今年度の計画において、現地での授業視察の機会も新たに研究計画に組み込むこととなった。
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次年度の研究費の使用計画 |
H26年度は投稿論文の採択を経て、国際音楽教育学会ブラジル大会での発表を控えている。開催国が極めて遠方であり、渡航にかかわる諸経費等が従前の国際学会以上に多く見込まれる。そのため、昨年度の残高と併せて使用していく計画である。 上記のとおり、遠方での国際学会渡航資金に備え、昨年度の残額と併せて成果発表の資金に充当していく。加えて、国内学会での成果発表及び、日米共同研究にかかわる諸経費なども見込みながら、使用していく計画である。
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