研究課題
日米の初等・中等教育における優れた音楽授業モデルをもとに研究構成員による質的な分析を加え、最終的な授業プログラムの構築に取り組んだ。今年度は国内及び、米国、豪州の両国においても、創作表現の授業の参与観察を行った。これらの授業分析を経て得られた示唆をもとに、我が国の初等、中等教育の授業プログラムに取り入れた。この新たなプログラムを我が国で実践し、子どもの活動へのパフォーマンス評価、授業を行った修士学生、児童、生徒への授業後の振り返り記述等への分析を加えた。その結果、音楽の諸要素の学習や創作表現をアクティブラーニングによって習熟させる活動は、子どもの積極的な参加を促した。また、効果的なアプローチとして、身体表現活動や、演劇的なシチュエーションを音楽学習に取り入れることで、即興的に創作する活動など、子どもの創造的な活動の幅を拡げ、より活発化させることに有効であることが明らかとなった。これらの結果から、米国の修士カリキュラムに倣い、我が国の音楽専攻の修士学生にも、演劇、ダンスといった他の芸術領域に習熟できるカリキュラムを設けるなど、修士カリキュラムの改善が示唆された。本研究結果を受け、浮き彫りとなった課題を今後の研究の展開に生かしていきたい。その他、研究の一環の成果発信として、本研究成果の一部をISME アジア大会、(APSMER 2016)香港大会、日本音楽教育学会宮崎大会(全国大会)での学会発表、及び上越教育大学研究紀要などに投稿発表した。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件) 図書 (1件)
Proceedings of the 2016 ISME (International Society for Music Education)World Conference.:Glasgow,Scotland
巻: 32 ページ: 印刷中
ISME Asia-Pacific Regional Conference 2015: Hong Kong, China : Full Paper Proceedings of the 10th APSMER (Asia-Pacific Symposium on Music Education Research)
巻: 10 ページ: 1-7.
上越教育大学研究紀要 第35 巻
巻: 35 ページ: 132-133