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2015 年度 実施状況報告書

子どものコンピテンシーの育成を図る家庭科教員養成プログラム再構築のための研究

研究課題

研究課題/領域番号 25381178
研究機関富山大学

研究代表者

磯崎 尚子  富山大学, 人間発達科学部, 教授 (70263655)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード家庭科教育 / 教員養成 / 授業研究
研究実績の概要

本年度は、理論的研究として、授業研究における教師知識に関する理論を援用し、教師の有する知識を分析する方法についての検討を行った。また、実証的研究として、家庭科教育における食物領域とホームプロジェクトに関して調査及び授業実践を行った。
まず、日本の授業研究は、必ずしも理論化されていないため、知識に関するDidactic Transposition Theoryの授業研究における適用について検討した。その結果、授業研究の準備段階である教材研究・開発、学習指導案の作成においてその適用が可能であることが示唆された。
次に、家庭科教育の食物領域における調査と授業実践研究及びホームプロジェクトの調査を行った。それぞれの調査は、大学生を対象にした食生活に関する意識調査である。その結果、小学校で栄養素、中学校で1日に必要な食品郡別摂取量を学んでいるにもかかわらず、大学生においても食品群別摂取量が十分に理解できていないこと、また、女子学生は栄養バランスは理解できていても、実際にそのような食生活を必ずしも行っていないこと、などが明らかとなった。特に、なぜ食事をするのか、といった小学校家庭科の食物領域の目標や基本的な学習内容が理解できていない実態が浮き彫りとなった。他方、ホームプロジェクトに関しては、高校で必修であるにもかかわらず、学生はその意義を理解しておらず、実施した記憶は少なかった。そのため、家庭科教育で生活の課題解決学習を行う目的及びその指導法を教員養成教育においてより意識化させて教育を行う必要性が明らかとなった。
中学生を対象にした実践研究では、よりよい生活を目指した実践的な意欲と態度を育むことを目的として、弁当調理の工夫を考えるアクティブ・ラーニングを取り入れた授業実践を行った。その結果、日常生活の課題解決活動を効果的に行う方法の示唆が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は、研究協力者の協力により前年度までの実践研究をまとめ、研究成果としてまとめ論文として公表したり、これまでの理論的・実証的研究成果を学会誌に投稿している(審査中)。また、国際学会でも成果の一部を発表した。加えて、これまでの実践研究について分析を進めており、本年度の課題を明確にし、次年度の計画に取り入れるようにしている。

今後の研究の推進方策

連携研究者と相談しながら、これまでの研究成果をまとめ、学会で発表し、また論文を作成する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] エコライフの教材開発とその授業実践-洗濯の3要素(水・洗剤・力)の視点から「すすぎ」の理解を深める-2015

    • 著者名/発表者名
      磯崎尚子、森永郁江、吉田みづき、高附真梨子
    • 雑誌名

      富山大学人間発達科学部・附属学校園共同研究プロジェクト平成26年度報告書

      巻: 15 ページ: 54-65

  • [学会発表] Lesson Study as one of arts of investigation for teaching and learning: Can it be theorized?2015

    • 著者名/発表者名
      Tetsuo Isozaki, Takako Isozaki
    • 学会等名
      East-Asian Association for Science Education
    • 発表場所
      Beijing
    • 年月日
      2015-10-16 – 2015-10-18
    • 国際学会
  • [学会発表] How science teachers develop their professional knowledge base through lesson study in Japan2015

    • 著者名/発表者名
      Tetsuo Isozaki, Takako Isozaki, Shogo Kawakami, Kouta Sawai
    • 学会等名
      European Science Education Research Association
    • 発表場所
      Helshinki
    • 年月日
      2015-08-31 – 2015-09-04
    • 国際学会

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公開日: 2017-01-06  

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