研究課題/領域番号 |
25381182
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
田宮 縁 静岡大学, 教育学部, 准教授 (80387498)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 生活科 / 動物飼育 / 動物園 / モルモット |
研究概要 |
1.動物園と小学校との連携についてのアンケート調査:日本動物園水族館協会加盟86園を対象にアンケートを実施(2013年9月)した。回収率74.4%。専任の教育担当がいる動物園は、64園中、9園(6.4%)。事例集やワークシート、当日のプログラムなど資料の作成・提供や教師を対象とした研修会の実施など動物園側でも学校教育を意識した教育普及活動を行っていることが本調査で明らかになった。モルモットの飼育については、園内や出前授業でのふれあいがほとんどで、貸し出しを行っている動物園は、日本平動物園を含めて2園のみだった。一方、動物園、教育委員会、獣医師会などが連携し、飼育可能な小学校(年間10校)へ動物園から毎年20頭のモルモットを譲渡するというシステムを構築している地域もあり、生活科における動物園との連携による動物飼育の先進事例も明らかになった。 2.ヒアリング調査:当初、ヒアリングを予定していた旭山動物園については、平成25年度、小学校からのモルモット貸し出しの申込がなかったため、調査は平成26年度に延期した。7月10~12日にヤギの飼育について視察及びヒアリング(上越市立高志小学校)調査を実施。モデル指導計画作成の参考とした。アンケート調査の結果から、先進事例を有する動物園を2園を選定し、ヒアリング調査の申込と大まかな日程を決定した。調査は、平成26年度に実施する。 3.モデル指導計画の作成:パイロットスタディとして、牧之原市立細江小学校にてモルモット貸し出しによる動物飼育の授業を実施。学校近隣の獣医との連携、モルモット貸し出しのタイミングなどモデル指導計画に反映させる結果を得られた。静岡大学教育学部附属静岡小学校と共同でモデル指導計画を作成した。モデル指導計画は、平成26年度、附属静岡小学校にて実践する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ヒアリング調査については、やや遅れているように見受けられるが、モデル指導計画作成前に、パイロットスタディを行い、学校近隣の獣医との連携、モルモット貸し出しのタイミングなどモデル指導計画に反映させる結果を得られた点については、当初の計画以上に進展しているといってもよいと思われる。また、研究協力校のでは、平成25年度に担当学級が決まり、協力校にあわせた指導計画素案を作成した。 アンケート調査の結果から、動物園、獣医師会、教育委員会の三者の連携の中で、小学校へのモルモット譲渡(年間10校、20頭)事業を実施している地域の存在が明らかになり、発展的なヒアリング調査が期待できる。
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今後の研究の推進方策 |
1.ヒアリング調査:6~12月に、旭山動物園及び出張授業先の小学校、到津の森公園等で調査を実施する。 2.動物園との連携による生活科の動物飼育の効果の検証(6月~11月):方法:自然観察法(初回の授業終了後、2名を抽出し、ビデオに記録)、協力校より提出されたオリジナル指導案に基づき、節目となる授業への参観、動物園の訪問、日常的な世話の様子など参観し、データを採集する(2週間程度)。資料(振り返りカード、作文等)。観察及び資料を絨毯的、横断的に分析する。 3.モデル指導計画の改善と平成27年度研究協力校選定:効果の検証を受けて、モデル指導計画の改善を行う。また、平成27年度の研究協力校を選定する。
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次年度の研究費の使用計画 |
旅費、人件費・謝金について:当初、ヒアリングを予定していた旭山動物園については、平成25年度、小学校からのモルモット貸し出しの申込がなかったため、調査は平成26年度に延期した。また、アンケート調査の結果から、先進事例を有する動物園を2園を選定したが、ヒアリング先との日程調整した結果、平成26年度に調査を実施することとなった。 ヒアリング調査(6~12月) (1)旭山動物園及び出張授業先の小学校(時期については、6月下旬に決定、モルモット貸し出しがない場合にもヒアリングを実施)、(2)到津の森公園及び教育委員会、獣医師会、譲渡先の小学校(現在のところ、9月に実施予定)、(3)仙台市八木山動物公園(交渉中)
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