研究課題/領域番号 |
25381188
|
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
渡辺 哲男 立教大学, 文学部, 准教授 (40440086)
|
研究分担者 |
牧戸 章 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (40190334) [辞退]
山名 淳 京都大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80240050)
柴山 英樹 日本大学, 理工学部, 准教授 (60439007)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 言語活動の充実 / ミュージアム / 研究者と現職教師の協働 / 教科教育学研究と教育哲学・思想史研究の協働 / 芸術活動 / 詩的言語 |
研究実績の概要 |
本研究においては、「言語活動」を誘発する環境的要因に関する検討を行ってきた。昨年度は、その具体的事例として「ミュージアム」に着目し、現職の学芸員を公開講演会の講師に招いて、その実践から示唆を得てきた。この示唆を学校現場の問題として引き受けるため、最終年度は、環境(対象世界)からどのような言語が誘発されるのか、環境に誘発されて言語で表現することの人間形成的意義を追究することとした。 そのために、コミュニケーション論にも精通した哲学・倫理学の研究者を公開講演会の講師としてお招きした。そこで論じられたことは、合理化をめざす現代社会の動向に対して、アート活動や冗長性の高いコミュニケーションを「あえて」とることによって、経験を単純化することを避け、「感じ直す」「考え直す」ことが可能になるということであり、そこにはある種の「詩人」的な言葉を用いることが必要であるということであった。 こうした示唆をふまえつつ、2015年秋の教育哲学会で「教育活動における言葉とモノ」というラウンドテーブルを、研究交流のあった科研グループと共同で企画した。本研究グループのメンバー全員がこのラウンドテーブルに参加し、3年間の共同研究の総括的な報告を行うことができた。「詩的言語」による「言語活動」の可能性、言語活動を誘発する「モノ」を音楽や絵画作品にまで拡張する可能性、などである。 年度末には、これまでの研究成果をまとめた研究成果報告書を作成し、関係する研究者や大学図書館等に発送し、これまでの研究成果を広く発信することができた。
|