本研究は,小学校学習指導要領に提示された学年別漢字配当表の漢字について,語彙,小学校の教科内容の観点から妥当性を検討し,配当についての見直しを提案する。 すでに,他教科における漢字指導の有効性等については,社会科における実践の検討を通し一定の見通しを明らかにした。また,国語科以外での漢字指導の可能性については従来の国立国語研究所のアンケート調査からも実態として行われていることは明らかである。しかしながら,その方法は多分に経験的なものであり,教師の方から児童に注目させるなど「場当たり的」な要素が強いことが否めない。したがって,配当の見直しのみならず他教科における漢字指導のモデルをできるだけ開発したいと考える。 また,昨年度には新学習指導要領改訂に伴い学年別配当漢字に一定の加除があったため,今後は平成29年3月公示の学習指導要領の配当漢字について再検討を加える。 ただし,昨年度は母親の介護のためやむなく研究を中断している。
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