本課題の最終年次の作業として,平成29年改訂の学習指導要領に示された学年別漢字配当表の漢字について,習得すべき語彙を選定した。具体的には,以下の作業を行った。 ①小学生を対象に作成された漢字辞典のうち5社(旺文社,小学館,三省堂,ベネッセ,光村教育図書)の辞典を対象に,学年別漢字配当表に配当された漢字語句をすべて抽出した。 ②それらの漢字語句を,教科書コーパス(田中牧郎ほか『言語政策に役立つ、コーパスを用いた語彙表・漢字表等の作成と活用』平成23年度文部科学省科学研究費特定領域研究「代表性を有する大規模日本語書き言葉コーパスの構築: 21世紀の日本語研究の基盤整備」言語政策班担当)提示語句,中納言(国立国語研究所)提示語句と照応することにより,学年別配当漢字を含む漢字語句で小学生のうちに習得すべき語句をラインナップした。 ③ラインナップした語句を提示頻度及び難易度から「基礎語彙」と「発展語彙」のグループに分けた。 ④ラインナップした語句のうち教科性が高いと考えられる語句については他教科での学習語句と位置づけた。
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