[平成25~26年度]①試験材料の選択と作製、及び簡易抗折試験機の作製:(ⅰ)材料の違いによる強度の違いを知る材料として、中学校で取り扱うことが適当であると考えられるアルミニウム合金(A-5052)、銅合金(65%Cu-35%Zn)、ステンレス鋼(SUS304)、硬鋼(S45C)(直径45mmの丸棒)を用いた。(ⅱ)断面形状と強度の関係を知る材料として、厚さ0.35mmのトタン板を用いて、平板、折り返し、ふち巻、折り曲げ、波形の試験片を作製した。(ⅲ)断面寸法と強度の関係を知る材料には、幅15mm、厚さ2mm、長さ300mmを基準材として、幅を2倍、及び厚さを2倍にしたアルミニウムフラットバー(A-6063 T5)を用いた。これらを試験する簡易抗折試験機を作製した。 ②簡易抗折試験機を用いて上記試験片の曲げ試験を行い、市販の万能試験機の測定値と比較することによって、簡易抗折試験機の測定精度を確認した。 ③①で作製した試験片と簡易抗折試験機を用いて、中学校において授業実践を行った。 [平成27年度]④簡易抗折試験機の更なる小型・軽量化を試み、小型化した簡易抗折試験機を用いて、③とは別の中学校において授業実践を行い、③の授業実践と合わせて分析した結果、簡易抗折試験機を用いて授業を行うことにより、材料の種類、断面形状、断面寸法と強度の関係についての理解が高まると共に、技術や金属材料に関する興味・関心が大きくなった。これらの結果に基づいて、福岡県下の中学校に簡易抗折試験機を教材として貸し出した。
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