教育学者・宮坂哲文の初期論考に注目し、戦後の教科外活動の源流を探った。父喆宗を含め、公刊物の収集と整理を主な研究方法とした。結果として、『禅における人間形成』に先立ち、戦中から戦後にかけて公刊された、数点の雑誌論文を発見した。戦後に単著として公刊された際、「集団」や「禅」を扱った部分が改変された事実も確認できた。後の「集団主義教育」との関連もあり、宮坂哲文研究および特別活動の史的研究の重要なキー・ワードとして、「集団」に注目する必要性が改めて示唆された。報告書として『宮坂喆宗、宮坂哲文関連文献目録 付:木宮乾峰文献目録補遺』を作成し、関係研究機関等に配布した。
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