研究課題/領域番号 |
25381240
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
水落 芳明 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (40510053)
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研究分担者 |
長谷川 春生 富山大学, 人間発達科学部, 准教授 (80635144)
桐生 徹 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (20713259)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | デジタル教科書 / タブレット型端末 / 外国語活動 / 負担感 |
研究概要 |
これまでの小学校外国語活動の学習の実践的な研究において、日本語を英語に翻訳するツールとして活用してきたアプリケーションは「Google翻訳」であった。しかし、このアプリケーションはインターネットにアクセス可能な学習環境が必要であったため、学習を成立させるためには回線速度等の問題を考慮しなくてはならず、その点で教員にとって新たな負担感を生み出してしまう危険性があった。 そこで、今年度は学習者がインターネットにアクセスする必要のない“Hi, friends!”デジタル教材の電子紙芝居の英語をタブレット型端末で協働的に聞き取り,英語劇を作り上げる実践と評価を行った。 タブレット型端末で再生される英語を協働して聞き取り英語劇を作り上げる活動を通して,外国語活動に対しての関心・意欲や英語を使ってみたいという意識の向上が見られた。また,ARCS動機づけモデルの観点からタブレット型端末で“Hi, friends!”デジタル教材の電子紙芝居の英語を協働して聞き取る活動は,「魅力的でやりがいがあり,満足感が得られ,自信がついた」と学習者から肯定的に捉られた。この結果から,英語に対する自己効力感の向上が期待できることが示唆された。 この研究成果により、インターネット環境のある教室以外においても、タブレット型端末を用いた翻訳活動が可能となり、より多くの教員による外国語活動指導への可能性を検討することが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究で計画している3つの調査のうち、iPadによる実践紹介と教師の負担感に関する調査(調査1)はほぼ完了し、タブレット型端末を活用した翻訳活動によって、教師の負担感を軽減する印象を持たせることが可能性を感じることができた。 また、2つめの調査として、インターネットのアクセス環境に寄らない実践とその評価に取りかかることができた。 この成果は、臨床教科教育学会で口頭発表し、多くの専門家からアドバイスをいただいたほか、関連研究に関する情報を収集することができた。今後はそうした情報も参考にしながらこの調査に関するデータの分析を進め、研究成果の発表に向けた準備を加速していきたい。
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今後の研究の推進方策 |
外国語活動に関する実践について、国内外の実践を視察する等、多くの学習デザインに直接触れながら幅広く情報を収集していきたい。また、これまでの成果を学会誌に論文として投稿し、発表していく。
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