研究課題/領域番号 |
25381244
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
河田 史宝 金沢大学, 学校教育系, 教授 (10451668)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 養護実習 / 保健室ボランティア / 実践的指導力 |
研究概要 |
年度当初に平成24年度の養護実習、保健室ボランティア、健康診断演習、養護実習事後指導をそれぞれ評価し有効性を整理した。養護実習では、【子どもの成長や個に合わせてかかわる力】【養護実践を実施する力】【健康教育を行う力】【救急処置を行う力】【教師と共通理解をして連携する力】【人の前で話す力】【自分を省察する力】【健康相談につなぎ行う力】の8カテゴリーが抽出された。このカテゴリーは日本教育大学協会全国養護部門研究委員会提言のモデル・コアカリキュラムの項目と一致するものであり、養護実習の目的を達成するものであった。養護教諭の意見を基に、平成25年度は、養護実習後の振り返りの時間の充実を図り、実習校で行った保健学習、保健指導の模擬授業を行った。 保健室ボランティアは、【子どもへの言葉かけ】【養護教諭観】【子ども観】【保健室のあり方に対するものの考え方や見方】に影響していた。また、保健室ボランティアでの学びを前期後期の講義に活用しており、講義と実践との往還がなされていた。平成25年度は現場の意見を基に、保健室ボランティア受入校の校長、養護教諭にアンケート調査を行った。受入校の感想は【学生にとっても学校にとっても良い取り組み】【学校現場を学生の学びとして活用して欲しい】と良好であった。ただ、午後からのボランティア時間だけではなく、昼休み、給食の参観ができると良いとの意見があり、検討することとした。 健康診断演習では、市内健康演習でも学校種の異なる演習を行いたいと学生からの希望があった。 岡山大学、新潟大学に調査を行い、他大学に比べて本学は教職に関する科目が少ないことが分かった。不足している内容(道徳、生徒指導)に関して、現在ある科目の中でどのように補って行くかが検討課題として残った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
養護実習、保健室ボランティアの実践の有効性を確認することができ、養護実習、保健室ボランティアともに、現職養護教諭からの意見を基に修正することができた。また、保健室ボランティアでは、ボランティア受入校(校長、養護教諭)への質問紙調査から、平成26年度の課題を確認することができた。 健康診断演習では、質問紙調査をもとに学生からの提言を明らかにすることができ、次年度に向けて新たな課題を得ることができた。研究推進に関与する内容であり、カリキュラム改善に役立つものであった。
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今後の研究の推進方策 |
健康診断演習の実施デザインを再構成する。模擬演習と実地での演習との違いを質問紙調査により確認する。養護実践(健康診断演習を含む)の15回のシラバス検討を行う。 養護実習事前指導、事後指導の配布物をデータとしてまとめる。 岡山大学、新潟大学の協力を得て(内諾済)、養護実習後に質問紙調査を行い、養護実習により得られる実践力を整理する。 これまで得られたデータを中間報告として学会にて口頭発表を行う。 教大協養護部門研究委員会に参加し情報を得る。
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次年度の研究費の使用計画 |
文献複写代を予定していたが、予定金額よりも少ない金額になったため、残金が生じた。 研究に必要な文献複写代として使用する予定である。
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