研究課題/領域番号 |
25381255
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
關 浩和 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (00432584)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 社会科教育 / 危機対応マネジメント / カリキュラム開発 / 教材開発 / 構成主義的アプローチ / 学習指導法 / 情報読解力 / ウェッビング法 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,危機対応マネジメント育成に関わる社会科カリキュラムと授業評価スタンダードの開発を目的とするものである。 今年度,具体的には次の手順で研究を進めた。①我が国の中等社会科カリキュラム及び授業実践の収集し,その構造と問題点を解明する。②授業実践事例の分析に関しては,教材構成の方法と教材活用の方法の視点から分類を行い,それぞれの典型的な事例で構成原理を解明する。③収集したカリキュラム及び実践事例は,授業実践データベースを開発して蓄積をする。④社会科授業評価スタンダード開発のために,危機対応マネジメント育成の基本カテゴリーに関して,授業評価のための構成要素を抽出する。⑤危機対応マネジメント育成を視野に入れた中等社会科授業の学習モデルとカリキュラムの開発を行う。 今年度は,我が国における先進的な危機対応マネジメント育成に関わる取り組みや授業実践,カリキュラム,テキストなどを収集・分析して,危機対応マネジメントを育成するための授業の役割と機能を究明した。また,危機対応マネジメントを育成する社会科授業 の新しい形態を社会科教育の体系に組み込むための授業構造を解明し,その具体的な授業モデルの開発を行った。 本研究の重要性は,危機対応マネジメント育成の視点から我が国で行われている授業を捉え直し,新たな枠組みによって類型化し,授業を説明する点にある。どのような学習内容でも危機対応マネジメントの視点で捉え直すと授業が変わってくることが実践授業からも明らかである。その際,構成主義的アプローチの理論を援用したフレームワークを構築した上で,危機対応マネジメントを視点にして,学習者の認識内容の質的変容と主体的関与を保障するために開発したウェッビング法による授業開発にも関連づけて取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた計画通りに進んでいると自己評価している。おおむねとしたのは,収集した実践事例や記録が膨大な量で,予定していた分析が遅れているためである。ただ,研究の進捗状況には影響はないと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は,次の六点を中心に行う。①我が国の初等・中等社会科カリキュラム及び授業実践の収集し,その構造と問題点を解明する。②授業実践事例の分析に関しては,教材構成の方法と教材活用の方法の視点から分類を行い,それぞれの典型的な事例で構成原理を解明する。③収集したカリキュラム及び実践事例は,授業実践データベースを開発して蓄積をする。④社会科授業評価スタンダード開発のために,危機対応マネジメント育成の基本カテゴリーに関して,授業評価のための構成要素を抽出し,具体的な授業に適用するために学習モデルを構築する。⑤危機対応マネジメント育成を視野に入れた社会科カリキュラムの開発を行う。⑥研究成果を公表するためのWebサイトのコンテンツの充実を図る。 来年度は,収集した初等・中等社会科カリキュラ及び授業実践事例の分析を引き続き取り組み,対象実践事例の精選と吟味を行い,社会科授業のフレームワークの構築を完成させたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
財務課が4月払いの分を計上しなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成26年3月に使用済みである。
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